今日庵 茶室・茶庭 重要文化財・名勝史蹟
 
( 一般公開はされておりません)
 
 
 
  露 地
 
 亭主の迎え付けがあると、いよいよ茶室へと露地を進んで行きます。腰掛周辺の飛石とはガラリと趣を異にして、中門までまっすぐな霰こぼしの石畳が延びています。その両端には樹々が小高く繁り、付属物をいっさい省略した外露地に変化をもたらすものといえば、常磐木の緑の濃淡と木洩れ陽の織りなす明暗だけです。静かに歩む人の気配さえも、ここでは周囲から清らかな空気にとけ込んで、一つの景色となっているかのようです。
 


 
 
  又隠(ゆういん)

 席名の由来は、宗旦が隠居所今日庵を建てたのちもなお諸務に携わっていましたが、再度の隠居に際して新たに造った庵を、また隠居するという意味から命名したことによります。萱葺の南面入母屋造りで、ことに採光のための庇の突上げ窓の様式など、利休好みの式での四畳半草庵の茶室として、今日庵と並んで、裏千家の代表的な茶室とされています。躙り口周辺の豆を撒いたような配石(豆まき石)も宗旦の創意と伝えられています。
 
 
 



 E-mail : s-tnk@naigaijp.com